2024 はたこトラベル創立記念旅行 1章6節「終着駅でおやつを買って」【STRANGE FRUITS(宇城市)】

12月14日。金柑クリームチーズ@400円ほか

網田(おうだ)駅を発車して十数分。
特急「A列車で行こう」は、終着の三角駅に到着しました。

三角という地名の由来は、景行天皇が筑紫巡幸の際、この地を通られたことにちなんで御門(みかど)と呼ばれ、後に「三角」になったのだそうです。

そんな三角駅は、レトロで温かいイメージ。
「A列車で行こう」の運行開始に合わせ、2011年に水戸岡鋭治氏のデザインで南蛮風にリニューアルされました。

この先、定期観光船「天草宝島ライン」で天草へ渡り、バスで熊本へ戻ることもできますが、風が冷たいため見合わせることに。

三角線の全区間では交通系ICカードが利用できないため、券売機で熊本までのきっぷを買っておきます。

次の熊本方面の列車までは、およそ30分。
観光する時間はありませんが、駅の近くを散策するくらいはできそうです。

物流・人流、九州観光ルートの拠点だった港

駅を出て国道を渡ると、三角東港広場。
巻貝のような「海のピラミッド」は、2006年まで、島原へ向かうフェリーターミナルとして使われていました。

三角港はもともと半島の西端に位置する天然の港をもとに明治時代に整備されましたが、三角線開通後は終点駅に近い東港に機能が徐々に移行。
天草大橋の開通や近郊の港湾の整備が進んで物流・人流機能が分散した後も再整備を経て、地域住民や来訪者の憩いの場となっています。

(地図をクリックすると拡大します)
一方、三角西港は「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつとして、世界遺産に登録されているとのこと。
行ってみれば、きっと見ごたえがあったでしょうね。

三角西港(宇城市公式ページ):https://www.city.uki.kumamoto.jp/nishiko/

終着駅のマフィン屋さん

旅に出る前、三角駅周辺でお酒を買い足せるところをGoogle Mapでチェックしましたが、スーパーもコンビニも結構遠い。
「駅の近くにマフィンがウリの店があるみたいだけど、どう?」
おや、相棒からスイーツ系の提案とは珍しい。

三角東港広場から国道を熊本方向へ戻るように進み、レンタカー駐車場の隣。
店のガラスと歩道に置かれた看板には、ボウルと泡立て器を手にフルーツバスケットのなかでニッコリ笑う女性のイラストが描かれています。

手前の壁にペイントされた店の名は、どことなくアメリカっぽい雰囲気。
へぇ~っ、「STRANGE FRUITS(奇妙な果物)」ねぇ…。

ガラス戸を開けて入ると、土間を改装したような8畳ほどのスペース。
コンクリートのグレーのなかに背面の赤い壁が映えます。

階段下のレコードコーナーも、なんだかオサレ。

カウンターに並ぶマフィンは、九州の石臼挽きの地粉、奄美大島の素焚糖、小国ジャージー牛のミルクといった、その土地の確かな素材を使用。
自家農園で無農薬、無化学肥料で育てた果実をていねいに加工して詰め込んでいるのが、「STRANGE FRUITS」ならではの特色です。

どれもオイシソウですが、イブクロに余裕を残しておきたいので、ひとつをふたりでシェア。

コーヒーもひとついただくとしましょう。

ドリンクは、オーダーを受けてから店主が1杯ずつ用意してくれます。

いただきます

おやつを手に入れて、14時42発の各駅停車で熊本へ。
車両は九州地区の非電化各線で運用されているキハ200系気動車です。

その後ろには「A列車で行こう」が、この日最後の走行を控えてひと休みしていました。

そして、我々も夜の部に備えて、お酒はひと休み(笑)
発車とともに「カフェ三角線」の開店です。

■金柑クリームチーズ(400円)、ドリップコーヒー(500円)
マフィンには、白ワインで甘く煮込んだキンカンをたっぷり混ぜ込んでありますが、生地自体の甘さが抑えてあって食べやすい。
クリームチーズをプラスし、まろやかでオツな味になっています。
コーヒーは、県東部の山都町にある自家焙煎スペシャルコーヒーの店「Appartement(アパルトマン)」のブラジル中煎りを使用。
苦みと酸味のバランスがよく、単独で飲むより食事やスイーツと一緒にいただきたい一杯です。

店舗情報

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