12月14日。熊本駅前→桜町バスターミナル@180円
旅の1カ月前、熊本の交通事情に大きな変化がありました。
県内で路線バスや鉄道を運行する5社で、運賃の支払いにSuicaなどの全国交通系ICカードが使えなくなったのです。
機器の更新に伴うコストが経営に与える影響が大きいとはいえ、サービスの廃止は全国で初。
2025年春には、クレジットカードなどによるタッチ決済が導入されるそうですが、それまでは現金または地域限定型のICカード(くまもんのIC CARD)での支払いに限られます。
だからといって、熊本でしか使えないICカードを買うのもねぇ…。
意外と本数が多くて便利??
熊本駅から熊本城のおひざ元にある繁華街までは2km強。
歩いていくには、少々じれったい距離です。
そこで、路面電車に乗っていこうとしましたが、駅前広場でイベントが開かれていたせいか、停留所には長い列。
しかし、電車がそれほど頻繁に来るわけでなく、1両編成では何台か見送らないと乗れそうにありません。
待っているより、むしろ歩いて行ったほうが早く着くんじゃないかと思うくらいですが…。
「バスにしよう!」
どうやら相棒のなかには、歩いていくという選択肢はないようです(笑)
すぐさま東口のロータリーにあるバス乗り場へ。
系統図を確認するよりも早く、目的地である桜町バスターミナルを経由するバスがやってきました。
桜町バスターミナルを経由する路線は、九州産交バスのほか、熊本バス、熊本都市バスでも運行しており、合わせればそこそこ本数があるようです。
整理券を取って車内へ。
路面電車乗り場の行列が信じられないくらいにガラガラです。
市内中心部の運賃は、路面電車と同じ180円。
バスに乗ること自体が久しぶりですが、現金で払うだなんて、いったいいつ以来やら。
熊本城下をちょっとだけ観光
桜町バスターミナルがあるのは、サクラマチクマモトというショッピングモールの1階。
東側の小路を歩いていくと、正面に熊本城の天守が見えました。
市民会館の脇を過ぎた先、川を渡る手前に、異様に背の高い兜をかぶった武将像が建っています。
「あぁ、セイショコサンだ」
確かに台座には「清正公」と彫られていますが…。
名古屋生まれのワタクシにとって、加藤清正は名古屋まつりの郷土英傑行列に登場する武将のひとりという認識だったのですが、熊本では肥後国熊本藩の初代藩主としてこの地を統治し、熊本城を築城したことで知られる英雄。
熊本城おもてなし武将隊でも、センターを張っているそうですよ。
さて、歴史の勉強はここまでにして、行幸坂の上り口にある「桜の馬場 城彩苑」へ。
天守前にセイショコサンお手植えと伝わる大イチョウがあることから「銀杏城」の異名を持つ熊本城。
コチラのイチョウ並木も、なかなか見事です。
「桜の馬場 城彩苑」は、熊本城ミュージアム「わくわく座」と、お食事・お土産処「桜の小路」からなる観光交流施設として、九州新幹線が全線開業した2011年にオープン。
公式サイトのURLの「1592」は、もちろん「肥後国(ひごくに)」から来ています。
桜の馬場 城彩苑:https://1592.jp/
江戸時代の城下町を再現した小路の正面には、未申櫓が見えます。
こんな和テイストの空間でありながら、まわりから中国語ばかりが聞こえてくるというのは、実に不思議な感覚…。
気になるモノはありましたが、残念ながら売り切れ。
食べ歩きを楽しむなら、早めの訪問が確実ですね。
おまけ・路面電車はQRコードもクレカもOK
一方、熊本駅前への帰路には路面電車を利用。
我々が利用した停留所に他のお客さんはいませんでしたが、20時台半ばでも車内はかなりの混雑です。
財布のなかの小銭で足りるかを気にしつつ、ふと視線を上げた先に、クレカのタッチ決済に対応していることを知らせるポスターが。
しかも12月31日までは、1日に何回乗車しても運賃は最大360円だというんですから、バスよりも路面電車を選びたい気持ちも分からなくありません。
そしてつり革の間には、運賃支払い専用のQRコードも。
楽天ペイ、auPAY、d払いと、PayPayをはじめとするその他ブランドに分かれています。
そうと分かったら、検証するのも「はたこトラベル」のミッションです。
相棒がPayPayを使うというので、ワタクシは楽天ペイで。
期間限定ポイントも使えて、ありがたや~。