8月16日。純米・吟醸3杯セット@600円
連続利用が条件となった「青春18きっぷ」の2日目。
都内を起点に、房総方面へ足を延ばします。
あの路線も部分廃線になる前に乗りつぶしておかなくっちゃ。
アクセス
上総亀山から折り返しの列車に乗って、久留里駅に降り立ったのは午前9時過ぎ。
次の列車までの1時間で、ちょっと寄り道をしていきましょう。
駅を出て右手、茶色い3階建ての建物(君津市上総地域交流センター)づたいに50mほど。
駐車場の南側に、屋根が付いた水汲み広場があります。
「生きた水 久留里」は、環境省が選定した「平成の名水百選」のひとつ。
上総掘りという伝統的な工法で掘られた自噴井戸群は、古くから飲用や酒造、農業用水にと多岐に用いられ、人々の生活に根付いているのだそうです。
(再生すると音が聞こえます)
地下深くから湧く水は気温の影響を受けづらいので、夏は冷たく、冬は温かい。
それに、この音も涼しげでしょ?
そしてその先にある建物が、久留里観光案内所と「生きた水久留里 酒ミュージアム」です。
店内の様子&メニュー
水に恵まれたこの地では、酒づくりが盛ん。
ココでは君津市内の5蔵をはじめ、上総8蔵の地酒を紹介しています。
エントランスの丸ポストが懐かしい雰囲気です。
名水でいれたコーヒーや酒蔵がつくった甘酒もありますが、
列車で来たからには、上総の酒で。
販売・試飲開始の9時半にはまだ少し時間がありますが、外も暑いことだし、入ってしまいましょう。
蔵を思わせる高い天井の空間。
両脇は蔵ごとの紹介スペースになっています。
あれっ、すでに飲っている方がいらっしゃる!?
いただきます
そんなわけで、さっそく我々も。
大吟醸は、オーダー表にチェックを入れてレジカウンターへ。
純米・吟醸は、レジカウンターでメダルを購入し、酒サーバーから選ぶシステムです。
3杯セットは、和らぎ水にちょうど酔い、名水ペットボトル(150円相当)付きでおトク。
(クリックすると拡大します)
売れているお酒ランキングを参考に、何からいきましょうか…。
■純米・吟醸3杯セット(600円)
メダルを入れてポチッとして、3銘柄×2人分が整いました。
まずは相棒チョイスから。
右)飛鶴 純米
飲む前から米の香りがプンプンと。
深く濃い、昔ながらの日本酒の味がします。
味の濃さに負けないよう、煮干しとか粕漬けのような、発酵させたり干して旨味を凝縮させたモノが酔いかも。
森酒造:https://www7b.biglobe.ne.jp/~tobitsuru/index.html
中央)峯の精 吟醸原酒
「純米」を謳っていないので、アル添なのでしょうが、そのわりにお米のうまみがふわっと来ます。
飲みやすくてカパカパいけそうですが、アルコール度数は17.5度とやや高めなので要注意。
ツウ好みな珍味、焼き銀杏や塩辛と合わせたい。
宮崎酒造:https://minenosei.jp/
左)吉壽 純米吟醸
華やかさはありませんが、奥のほうに味がある感じ。
生の魚より焼き魚のほうが合いそうです。
吉崎酒造:https://kichiju-gekka.com/
一方、ワタクシが選んだのは以下の3種。
■竹岡 特別純米
吟醸酒のようなすっきりした甘さではなく、しっかり甘くて濃い。
乾きモノでお酒だけ味わうのもイイし、水切りヨーグルトやチーズケーキといった、こっくりした乳製品も試してみたい。
和倉酒造:https://wakura-sake.jp/
■福祝 純米しぼりたて生酒
少し渋味や苦みがあって、やんちゃな感じが「生きているお酒」だと感じます。
タレの焼き鳥やハンバーグのような、ちょっと濃い目に味を付けたお肉が合いそう。
藤平酒造:https://fukuiwai.com/
■東魁 純米吟醸
県オリジナルの「粒すけ」という品種を使ったお酒。
チーバくんを描いたラベルも特色です。
控えめな酸味があって飲みやすいものの、印象に残りにくいというのが正直なところ。
駅弁や幕の内弁当のような、昔ながらのお弁当をつつきながら飲みたい。
小泉酒造:https://www.sommelier.co.jp/
なお、気に入ったお酒はコチラの冷ケースから購入できますが、ワンカップや350mlといった、飲み鐵に手ごろなサイズの取り扱いはないのは残念なところ。
徒歩10分圏内に蔵元もあるので、時間があればそちらを狙ったほうが酔いかもしれません。
路線情報
★久留里線
木更津(千葉県木更津市)~上総亀山(同県君津市)間の14駅、32.2kmをキハE130系で運行。
千葉県内のJR線では唯一の非電化路線で全線単線。
Suicaなどの交通系ICカードには対応していない。
久留里~上総亀山間(9.6km)はJR東日本管内で最も収支率の低い区間であり、JR東日本は2024年11月に廃線の方針を表明。
バス転換の方向で検討が進められている。