6月26日。本日のゴール、相模湖駅に到着です
出発地点の藤野駅から最短距離で歩けば5kmほどですが、旧甲州街道をたどったり、にゃんこに会うために遠回りしたりで、12kmあまり。
時間も1時半になろうとしていました。
「腹減った」
そうでしょう、そうでしょう。
アクセス
今回のターゲットは、相模湖駅のロータリーを出た角にある「かどや食堂」
シャッターを下ろしている店も目に付く相模湖駅前で、貴重な食事処です。
しかも、昼休憩なしで営業しているんですから、ありがたい。
もともとは相模湖が影も形もなかった昭和11年に、与瀬駅に降り立つ旅人を迎えるために創業された旅館だそうですが、
食堂への業態変更を経て、80余年。
比較的最近リニューアルしたのか、店構えはこぎれいです。
角を曲がった商店街側にも、入り口があります。
店内の様子
駅側から入ると、すぐ左手に階段。
2階のギャラリーは、地元の人たちの発表の場として開放されています。
1階の店舗は、大テーブルやふたり用テーブル、小上がりとで25席。
喫茶店のようなカジュアルな空間です。
メニュー
入り口近くの黒板に目を留めつつ、テーブル席へ。
冊子メニューには料理写真が大きく使われていて、イメージがつかみやすいです。
この内容でこのお値段は、なかなか良心的。
カレーやラーメンなど、食堂の定番もきちんと網羅しています。
おつまみも各種。
ホワイトボードも要チェックです。
地ビール? それとも地酒?
今月のお酒は、小上がり脇に立てかけられたボードで確認しましょう。
スイーツ類も手ごろな値段で、喫茶店的にも利用できます。
最終ページに時刻表が入っているのが、いかにも駅前食堂ですね。
さて、そんななかで特徴的なのが、津久井在来大豆を使ったメニュー。
津久井在来大豆は、かつて津久井と呼ばれていたこの地域で、郷土色の素材として古くから栽培されてきた、大粒で甘みのある大豆です。
しかし、安価な輸入大豆に押されて、一時は栽培面積が激減。
在来大豆を守る取り組みが行われるようになり、栽培エリアも広がりましたが、生産量は決して多くなく、「幻の大豆」ともいわれているそうです。
「かながわブランド」にも認定されているというし、試してみなくっちゃね。
いただきます
■さがみビール アルト(750円)、丹沢ほまれ(400円)
まずは「Made in 相模」のお酒で乾杯。
丹沢ほまれは、受け皿にちゃんとこぼしてくれているのがウレシイです。
新潟のお酒のあっさりさに渋さを加えた感じ??
さがみビールは、ふんだんに使ったカラメル麦芽が香ります。
コチラもアルトビールにしては、あっさりめ。
■津久井在来大豆のおまめちゃん定食(1,080円)
メーンのプレートに大豆を敷き詰め、その上に手羽先のさっぱり煮と大豆のつくね。
副菜にわかさぎフライと温泉卵が付いた、品数豊富な定食です。
煮豆には余計な甘みを使っておらず、豆自体のまろやかさとなめらかさを味わえます。
つくねも豆そのものといった味わい。
「鶏手羽も柔らかいから、ひとつ食べてみなよ」
おぉ、身離れがよく、さっぱりしていますなぁ。
■津久井在来大豆のグラタン(600円)
ワタクシは、途中で補給した甘い飲み物のせいでお腹があまり空いていないので、ごく軽めに。
豆腐グラタンと思いきや、大豆そのもののグラタンです。
チーズとパン粉たっぷりで、なかなかボリュームもありそう。
ホワイトソースの存在はあまり意識させません。
大豆のまろやかな風味や食感の一方で、時々現れるゴボウやレンコンがいいアクセント。
大豆もチーズもタンパク質豊富だし、コレもアスリートめしといえるかもしれません。
我々が食べ終えようとするころ、スーツケースを転がしてハタチくらいの男の子がやって来ました。
「卒業したんで、あいさつに」
そういうのを聞いて、ピンと来ました。
自動車学校の合宿のまかないもやっているとは、相模原駅前のイブクロをまかなう存在といってよさそうです。