オトナな街でオトナな飲みを 【羅無櫓(新宿区)】

3月11日。詳しくは語れませんが…

長い付き合いの知人を通じ、ある業界に通じた方に引き合わせていただく機会に恵まれました。
上京時の仕事帰りに立ち寄りやすい場所でと、丸ノ内線・四谷三丁目駅で待ち合わせ。
「お気に入りの店を予約したんですよ」
初老の紳士に連れられ、荒木町に足を踏み入れます。

アクセス

新宿通り(国道20号)の四谷三丁目交差点から四ツ谷方向へ2ブロック。
杉大門通りを50mほど進んだ右手の路地に入り、最初の角を左へ折れた右側にあります。
柳新道通りという名に、そういえばこの街はかつての花街だったんだなと。

店内の様子

真っ黒な壁とドアで、明かりのひとつももれてこない外観に、正直不安のほうが先に立ちました。
ドアには「予約制」の札。
いかにも知る人ぞ知るといったお店です。

店に入って荷物を置こうとすると、目の前に年季の入った山の地図と写真が。
もしやココは、山好きのたまり場??

いただきます

「大将、今日は何がある?」
メニューというものは存在せず、その日仕込んだなかから見つくろって出してくれるということのようです。

■焼酎ハイボール
同席した女性がハイボールを頼むと「ウイスキーですか? 焼酎ですか?」と。
そのひと言に、焼酎への思い入れがうかがえます。

とりあえずで出していただいた、サラダと卯の花の煮物、牛スジ煮込み。

コラーゲンとろとろの牛スジ煮込みが、しょっぱすぎず絶妙なあんばいです。
こういう料理を出す店をお気に入りに持っているという時点で、その人に対して一目も二目も置きたくなります。

「魚だったら、ぬかサンマならぬぬかイワシがありますよ」といわれ、即座に「ください!」と。
柔らかく煮えて骨までいけちゃいます。

ぬかイワシのハラワタの苦味には、ぬる燗の日本酒を。
こんな器で出されるのが、また酔いではありませんか。

パリッと焼けた手羽先からは、スパイシーな香り。

箸袋のイラストそのままの風情の店主と、

話に花を咲かせます。

最初の印象どおり、バリバリの山ヤだったらしく、壁の書棚にも関係書籍が。
「これでもずいぶん処分したんですよ」

マッキンリーで消息を絶った冒険家、植村直己とは明治大学の先輩後輩の間柄だったそうで、一緒に剣岳に登頂した写真も飾られてありました。

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「もう一杯飲みませんか」
紳士に促され、彼がいただいているのと同じ焼酎のお湯割りをいただきます。
おつまみは煎り豆と煮干し。
こういうのを酔いアテに感じるようになったのは、年を重ねた証かもしれません。

そして「少し焦げてしまったんですけど」と、ハタハタの丸干しも。
かみしめるほどに旨味が出てきます。

最初は不思議に思った「羅無櫓(らむろ)」という店の名も、この空間で過ごしているうちに合点がいきました。
「ラムロ」とは、ネパール語で「良い」という意味。
機会があれば、山好きでこの単語の意味を教えてくれた相棒をこの店に連れて来たいものです。

店舗情報

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