2月5日。平日休みを取って、行きたかった場所へ
Instagramを始めて間もないころ、高円寺の間借りカレー屋で不定期に営業する店として「うくらいま食堂」の存在を知りました。
訪ねる機会をうかがっているうちに国分寺へ移ったかと思うと、ほどなく四谷三丁目近くのお寺の境内でカフェをオープン。
かつて住んでいたご近所ということで気持ち的には近いのに、昼間しかやっていないとなると、なかなか行けたものではありません。
だから都心で過ごす平日休みは、逃せないチャンス。
インスタのダイレクトメッセージから予約しての訪問となりました。
アクセス
最寄り駅は丸ノ内線の四谷三丁目駅、またはJR総武線の信濃町駅。
両駅の間、外苑東通りの1本東の道沿いにあります。
四谷三丁目からは四谷警察署の南にあるローソンの角を東に入り、突き当たりを右へ。
信濃町からは左門町の信号から東に入ってひとつ目の角を左へ。
そこからはいずれも100m弱でしょうか。
信濃町側からアプローチすると、道の右側に「於岩稲荷霊神」と書かれたのぼりが見えてきます。
長照山陽運寺は、日蓮宗のお寺。
「四谷怪談」で知られるお岩さんを祀っており、縁結びと縁切りの寺とされています。
おっ、「うくらいま食堂」の看板も出ていますね。
では、門をくぐって進みましょう。
参道を抜けて左に本堂。
その向かって右手の小屋の前に「営業中」の看板が出ています。
店内の様子&メニュー
「こんにちは、インスタのメッセージから予約した者ですが」
「はたこ様ですね、お待ちしておりました」
店主は、おっとりしてかわいらしい、イメージ通りの方でした。
できあがりを知らせる端末を受け取って待つ間、店内を眺めているとしましょう。
メニューの1ページ目には、誰もが不思議に思う店名の由来が。
店主の家族にとってのシアワセの呪文みたいなモノだったんですね。
ご縁餅のセットとチーズケーキ。
自粛期間は通常通りの仕入れが難しいことから、お寺ごはんからカレーに切り替えているとのこと。
「もともとが間借りのカレー屋だったんで、原点に帰ったといったところですかね」
お寺ごはんはこんな感じ。
見た目は地味かもしれないけれど、満足度は高そうです。
では、できあがったカリーを受け取ってテラス席へ。
天気がよく暖かな日でしたが、高出力のストーブはやはりありがたい。
ひざかけも用意されています。
いただきます
■スパイスキーマカリー(1,300円)
木製のプレートに黄色いターメリックライスをこんもり盛り、その上にキーマカリー、温泉卵、小ネギ。
副菜も彩りに富み、ビジュアルもウツクシイひと皿です。
豊かなスパイスの香りと、まろやかで優しい味が共存するキーマカレー。
温玉を崩してからめると、ひと味違うおいしさが楽しめます。
不思議なスパイスが香る、ニンジンのマリネ。
素材のうまみを引き出した、揚げだしナスとレンコン。
大地の香りをさわやかに仕上げた、酢ゴボウ。
風味の妙にただため息しか出なかった、ホタテとホタルイカのジンジャーマリネ。
味付けにメリハリがあって、どれも冷めておいしいモノばかり。
通常スタイルのお寺ごはんもオイシイに違いないと確信します。
「四谷怪談」では恐ろしく描かれているお岩さんも、実際は家庭を大切にした良き妻だったとのこと。
咲き始めた梅の花からも、優しい微笑みを感じたのでした。