2022 はたこトラベル創立記念旅行 2章3節「ふたつ星4047 設備編」

12月17日。今回の旅のメーンイベントです

長崎行きの新幹線「かもめ13号」を目の前で見送り、階段を下りて改札へ。
むむっ、在来線特急に乗ってきたのに「在来線のりかえ」とは、どういうことぞ??

改札を出て振り返ると、「西九州新幹線・リレー特急のりば」とあります。
理屈ではそのとおりだけれど、やっぱり違和感。

「しまった、小道具捨てちゃったよ!」
博多のホテルを出る時に、近くのコンビニでわざわざ調達してきたというのに、何ということ!
とっさに目の前の出口(南口)から外を見渡しましたが、笑ってしまうくらいに何もありません。

だから、在来線改札脇のKioskの存在は、非常に大きい。
小道具も見つかって、よかった~。

2022年9月デビューの豪華なD&S列車

これから我々が乗るのは「ふたつ星4047(よんまるよんなな)」
西九州新幹線開業と同時に武雄温泉~長崎間で運行を開始した、全車指定のD&S(デザイン&ストーリー)列車です。
その人気は相当なようで、1カ月前に新宿駅のみどりの窓口で予約開始を待った際に、スタッフが「取れるかどうか、分かりませんよ」といって表情を引き締めたほど。
このチケットが取れていなかったら、創立記念旅行自体を取りやめたといっても過言ではなかったのです。

だからこのホームにいる人たちは、みな選ばれし者。
とはいうものの、代理店経由で手配した人も少なくなかったでしょうけど。

「ふたつ星4047」もまた、JR九州の数々の列車をつくり上げてきた水戸岡鋭治氏のデザイン。
キハ40形および47形気動車をベースに、パールメタリックにゴールドの装飾が特徴的です。
ゴールドの部分には、車両の外装として初めてチタンを使用。
しかも、それを水戸岡氏に提案したのが、世界有数のチタン生産規模を誇る北九州市の地元金属加工メーカーだというのも興味深かったりします。

参考:東洋経済「新観光列車『ふたつ星』が握る西九州新幹線の命運」
https://toyokeizai.net/articles/-/619101?page=3

先頭部のてっぺんに、ふたつのお星さま。

黒ラベルの缶を合わせて、ココにもふたつのお星さま。
あわててKioskに駆け込んで小道具を調達したのは、コレをやりたかったがためなのです(笑)

ホームの乗降口表示も、どことなく高級感。

車両番号は、1号車が「キハ47-4047」、2号車が「キシ140-4047」、3号車が「キハ147-4047」と、異なる形式でありながら「4047」に統一されています。
では、さっそく乗り込みましょう。

車内の様子

木の素材を生かした車内には暖色系の照明が灯り、和風旅館のような趣。
水戸岡氏が「『36ぷらす3』を超え、『ななつ星』に近づけるような価値を一般の人にも提供したいと考え、手間暇かけて作った。私としては清水の舞台から飛び降りるつもりで、色、形、そして車両では非常識といわれる素材をたくさん使った」とコメントしているとおり、随所に上質感が表れています。

木をベースに、座面とヘッドレストにえんじ色のクッションを配したシート。

テーブルは、席の間のひじ掛けに格納されています。
木製で統一感がありますが、円弧状になっているため、パンフレットやお弁当を広げるには狭い。
2席分並べて使うのが前提なのかもしれません。

普通車指定席の多くは2人がけのクロスシートですが、車両の中ほどに窓に面した2人がけソファー席があります。
1号車、3号車に2席×2組×左右1対の、計16席しかないプラチナシート。
ココを射止めた人はどれほどの幸運だったのかと思ったら、どう見ても「鐵」には見えないフツーのおばちゃんたちでした(笑)

乗降口と連結部の間、トイレの向かいには、立ち席カウンターと、

ラゲッジスペースがあります。

贅を尽くした共用スペース「ラウンジ40」

そして2号車は「ふたつ星4047」の特色のひとつ、1両すべてを使った共用スペース。
何だかさらにゴージャスですよ。

工芸品のような、壁、床、天井。

どれほど贅を尽くせるのかを試しているかと思うほどです。

3号車寄りには、お弁当や飲み物、おみやげ品などを扱うサービスカウンター。
祝杯はしばしお預けかぁ~(笑)

10:22、3号車を先頭に「ふたつ星4047」は、武雄温泉を出発。
ココから江北までは、先ほど乗ってきた「リレーかもめ」と同じルートを引き返します。

路線情報

★ふたつ星4047(よんまるよんなな)
2022年9月23日、西九州新幹線開業とともに長崎~武雄温泉間で運行を開始したJR九州のD&S列車。
午前便は長崎本線経由で7駅、106.1km(所要時間2時間53分)、午後便は大村線、佐世保線経由で8駅、105.4km(同2時間52分)となっており、合わせて西九州エリアを1周するルートとなっている。
キハ40形、キハ140形気動車を改造した3両編成で、金~月曜および祝日を中心に年間200~220日程度運行。
https://www.jrkyushu.co.jp/train/futatsuboshi/

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