12月13日。花蓮を出て北へ移動します
太魯閣號の揺れにやられ、ヨロヨロで花蓮に降り立ってからおよそ24時間。
今日は寄り道をしつつ、明日の帰国に無理がないところまで戻る計画です。
そもそもの本数が決して多いとはいえない東部幹線。
この日ひとつ目の目的地に止まらない普悠瑪號と、手前までしか行かない區間快車を除くと、使える列車は1時間に1本程度しかありません。
理想は、そのなかで一番早い9時15分の自強號ですが…。
「席はありません」といわれ、昨日のうちだったら空きがあったかもしれないと悔やむ気持ち半分、列車を決めきれなかったのだから仕方なかったと思う気持ち半分。
東部幹線の席が取りづらいのは、週末に限ったことではないようです。
その後、何かいわれているなぁと思いながらテキトーにうなづいていましたが、受け取った切符を見て、こう来たかと。
これまで乗車区間を通して「無座」だったことはあっても、座席なしとありが混在しているのは初めてです。
自強號407次、樹林行きに乗り込みます
行程の半分強は立っていなければならないとはいえ、希望の時間の列車が取れたのは御の字。
ホームに入ってきた車両に年季を感じましたが、それもそのはず、2019年末時点で現役の自強號としては最も古い型式のDR2800型気動車(1982年運用開始)です。
うわぁ、スゴイ人。
発車のベルがジリジリと鳴っても、乗車口の列は3分の1ほど残っています。
でも、乗ろうとしている人を積み残して行くことはないはずだから、焦らない焦らない。
車内は文字通りの満席。
どうやらその一部は、ツアー客が占めているようです。
非常口前にスペースを見つけてもたれかかっていると、ツアーの添乗員らしき人から「ココが空いている」と手招きをされました。
通路側に座っている原住民風のおばあさんに軽く会釈して窓際の席へ。
太魯閣への最寄り駅である新城で停車の後、しばらくの間、海岸線と並走します。
行きにはそんな余裕さえなかったけれど、なかなかキレイな景色。
立ちっぱなしだったら落ち着いて眺めることもできなかっただろうと思うと、改めて感謝です。
台湾では「無座」といわれても、空いていれば座ってしまうのが当たり前。
そのあたりを要領よくやれると、もっと快適に旅できるようになるのでしょうね。