9月1日。坂の街・尾道を体感するお散歩です
我々が通って来たルートを高いところから眺めようと、千光寺公園へ。
尾道本通りのアーケード手前の林芙美子記念像を目印に線路を渡り、山歩きの始まりです。
国道2号線と並走する線路を、岡山行きの列車が通り過ぎていきました。
黄色一色に塗られた車両のほどよいレトロ感に萌え。
さっそく相棒が好きそうな路地の出現です。
左へ進むと電柱のある坂道、右へ進むと古寺めぐりコース。
見上げれば、あの尾道城が見えます。
電柱のある坂道を上っていくと、右手は小学校のグラウンド。
毎日この坂を上り下りして学校に通っていたら、さぞかし足腰が丈夫になることでしょう。
でも、先へ抜けられるわけでなく、どこが見どころなのかは謎…。
いったん引き返して、持光寺。
834年創建の延命祈願の寺で、オリジナルのお守りとして「にぎり仏」をつくれるのも特色だそうです。
雨に濡れたサルスベリがいい風情。
等高線づたいに整備された細い道を経て、西土堂ポケットパークからは古寺めぐりコースを外れ、ふたたび山登り。
コンクリート舗装されているし、このくらいの階段なら楽勝です。
振り返ると、人家と坂の向こうに尾道水道が見えてきました。
でも、この道の狭さでは、救急車も入ってこられないし、火事なんて起こったらと考えたら、絵になると喜んでばかりもいられません。
まわりがだんだん草深くなっていき、足元にかわいらしい足跡を見つけてほどなく、
にゃんこのきょうだいに出合いました。
我々の姿を見て、散り散りに逃げて行ったなか、残ったのはこの1匹。
「ボクが案内してあげるよ」
ワタクシのツボにはまった、レトロな家。
災害への脆弱性を気にしなければ、リノベーションして住んでみたい気もします。
それと、蚊に食われるのでなければ(苦笑)
家主はなくとも健気に咲くムクゲが、切なさを誘います。
視界が開けると、斜面にへばりつくように建つ家々と尾道水道が。
車道の通っている頂上台地に出ました。
千光寺山荘の周辺は「恋人の聖地」とされているようで、
フェンスには、ハート形の南京錠がかけられていました。
いやはや、登ってきましたね。
「白いじゅうたんの丘」とはロマンチックですが、正体は除虫菊。
ワタクシは蚊にボッコボコにやられたというのに、皮肉だなぁ…。
もうひとがんばりして、展望台の下まで登ってきました。
木の枝のフレームに切り取られる舟も、絵的です。
コチラが公認の「恋人の聖地」
エリアを同じくする「猫の細道」とコラボしてなのか、ハートのオブジェの中にいるのも仲睦まじい猫のカップルです。
ちなみにこのハート形の南京錠、お取り寄せもできるって、知っとった?
https://www.ononavi.jp/store/search/detail.php?id=293
展望台に上り、尾道水道を一望。
それぞれのスポットが何であるかは、フェンスにはってある案内で確認ください。
「標高ワカール」なるアプリで標高を確認します。
公称は144.2mだそうなので、精度はビミョー??
とはいえ、サイクリングが不完全燃焼に終わったのを満たしてくれる景色ではあります。
そして帰り道。
斜面が崩れていたり、土砂がクルマに流れ込んでいたりと、ココでも先日の大雨災害の爪跡が随所で見られました。
そんななかでも無事だった、岩割の松。
右手の石板に書かれているのは、江戸時代後期の文人・頼山陽が千光寺山に登った時に書いた詩なのだとか。
大林宣彦監督の『おかしなふたり』『あの夏の日』のロケ地になったほか、朝の連続テレビ小説『てっぱん』のオープニングにも使われた、ポンポン岩こと鼓岩。
雨でぬれて滑りそうでしたが、我々もポンポンしてみました。
ゴム製のハンマーで叩いてみると、叩いてくぼんでいる部分だけが、ポンポンと響きます。
少し離れたところと叩き比べてみると、違いは明らか。
我々が訪れたなかでは、ココからの眺めがベスト。
いつまでもこの場にいたいと思いながら、ポンポン岩を後にしたのでした。
スポット情報
★千光寺公園
尾道市西土堂町19-1
0848(38)9184(尾道市観光課)
24時間入園可能(電話応対は平日午前8時30分~午後5時15分)
無休
https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/site/onomichikanko/1316.html