2月4日。1日乗車券で乗り鐵です
じわじわと来る寒さのなか、新目白通りを歩いてやって来たのは、昨年8月に来た都電早稲田駅。
前回の荒川線の旅で立ち寄れなかった場所を、逆ルートでめぐります。
路線図に添えられたイラストがかわいらしい。
さっそく電車がホームに入ってきました。
ベージュ&ブルーのレトロっぽい塗装+ふたつライトの7700形は、2007年導入の比較的多く目にするタイプです。
行き先が「三ノ輪橋」に変わり、いそいそと乗りこみます。
一日乗車券を買おうとすると、なんだか手間取っている様子。
わずか半年で運賃箱が新しくなっていました。
一日乗車券も紙から磁気券へと進化です。
出発してほどなく、面影橋手前で対向列車とすれ違います。
コチラは2015年導入の8900形。
5分ほどで鬼子母神前へ。
お寺にいる神様は「きしもじん」(呉音)と読みますが、停留所の名は「きしぼじん」(漢音)です。
鬼子母神へ向けて歩いて行きましょう
木立のシルエットが映えるのは、冬散歩ならでは。
このケヤキ並木は、東京都指定天然記念物。
こんなコトもしたくなります(笑)
並木道を過ぎて右へ折れると、目の前が鬼子母神です。
「ようこそ鬼子母神へ」
エンマさま(?)が出迎えてくれます。
左側の赤鳥居に囲まれた一角には、樹齢600年以上の公孫樹(イチョウ)
雄株なのでギンナンはなりませんが、古くから「子授け銀杏」と呼ばれ、子どもを授かりたい女性がこの大木を抱いて祈願をしたといわれます。
本堂。
左手には、昨日の節分で使われたと思われるやぐらが残っていました。
ちなみに、有名人も多く参加する鬼子母神の豆まきは「鬼は外」といわず、「福は内」のかけ声だけで行われるんですって。
額に書かれた「鬼」の字は1画目の点がない「角のない鬼」
これには安産・子育(こやす)の神と呼ばれるようになった由来となる、ひとつの伝説が関係しています。
鬼子母神はこの愛する子どもたちを育てるため人間の子どもをさらって食べていたのです。
人間たちは子どもたちをさらわれることを恐れ苦しみ、お釈迦さまに相談しました。お釈迦さまは一計を案じ、鬼子母神がもっともかわいがっていた一番下の子どもの姿を神通力によって隠してしまいました。
鬼子母神は嘆き悲しみ、気も狂わんばかりに探し回りましたが見つからず、途方に暮れた末にお釈迦さまの元に行き、自分の子どもがいなくなり、見つからないことを話して助けを求めました。お釈迦さまは鬼子母神に「たくさんいる子どものうち、たったひとり居なくなっただけで、おまえはこのように嘆き悲しみ、私に助けを求めている。数人しかいない子どもをおまえにさらわれた人間の親の悲しみはどれほどであっただろう。その気持ちがおまえにも今わかるのではないか?」と話し、「命の大切さと、子どもがかわいいことは人間と鬼神の間にも変わりはない」と教えて、子どもを鬼子母神の元に返しました。鬼子母神はお釈迦さまの教えを受けて改心し、以後はすべての子どもたちとお釈迦さまの教え、またお釈迦さまの教えを信じるすべての人たちを守ることを誓いました。
これ以降、鬼子母神は鬼ではなく仏教・法華経と子どもの守り神となったのです。
屋根の裏が鮮やかな色で塗られ、彫刻が施されているのを見て、中華圏の廟に通じるモノを感じます。
沿線パンフにも掲載のメロンパン屋
鬼子母神駅前に戻って、つまみ食いタイムです。
踏切の反対側に「おいしいメロンパン」の看板を掲げた「アルテリア・ベーカリー 雑司ヶ谷店」は、荒川線沿線の駅に置いてあるパンフレットでも紹介されているお店。
我々の前にいた男女ふたり客は、20個(30個だったかも)をまとめ買いし、レジ袋を両手に下げて帰っていきました。
このような手みやげニーズも、少なからずあるのでしょう。
メロンパン専門店といっても、種類はいろいろ。
アップルパイやクロワッサン、ラスクもあります。
プレーンをひとつくださいな♪
■プレーンメロンパン(180円)
すぐ食べるからとレジ袋に入れてもらわず、看板の脇で紙包みを開きました。
焼きたてのぬくもりを手で楽しんでからガブリといくと、サクッとして軽い。
甘さもごく控えめで香料くささもなく、ふわふわの生地とカリカリのクッキー生地を純粋に楽しめます。
卵の香りがよくて、卵ボーロみたい。
朝、パンを食べてきた直後で一瞬迷ったけれど、食べてみる価値は十分です。
さぁ、再び荒川線に乗って次へ行きましょ~!
施設&店舗情報
★鬼子母神
豊島区雑司が谷3-15-20
03(3982)8347
http://www.kishimojin.jp/
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