8月31日。やって来ました、道後温泉!
浴衣姿の人も見受けられ、さすが湯の街。
こらっ、相棒!
おねーさんの後を付いて行くんじゃないっ(笑)
アクセス
12時半には次に向けて発たなくてはならないため、店には目もくれず、アーケードをひたすら突き進みます。
でも、このカップルの醸し出す雰囲気のよさに、足を止めずにはいられませんでした。
こんなコスプレをわざわざ用意してくるとは、気合い入ってますなぁ~。
そしてアーケードが切れると、道後温泉を象徴する「道後温泉本館」が目の前に。
人力車までいて、この一角だけがタイムスリップしたかのようです。
明治27年(1894)年の改築を皮切りに、増築や改築を重ね、最初の改築からちょうど100年が経った平成6年(1994)に日本の公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定されたという建物。
看板の書体は、今の時代にも十分通用するデザインだと感じます。
入浴券は、入浴のみの「神の湯階下」410円から、個室での休憩+皇室専用の浴室・又新殿の観覧が付いた「霊の湯3階個室」1,550円まで4種類。
我々は、入浴+貸し浴衣、お茶、おせんべい付きで840円の「神の湯2階席」を利用しました。
館内の様子
下駄箱に履物を入れ、改札でチケットを見せたら、廊下の突き当たりにある階段を上がって2階へ。
館内は撮影禁止ですが、ココは撮影OKです。
どっかーんと開けた広間に、かごと座布団が整然と並べられています。
広さは55畳、最大で80人程度が利用できるのだとか。
障子を外して開け放たれているから、自然の風が心地よい。
隅に設けられた氷柱も涼を誘います。
オレンジ色のTシャツを着たスタッフから説明を受けた後、用意された浴衣を持って、相棒は大広間直結の階段から、ワタクシは売店脇の通路を抜けて神の湯へ。
男湯には浴槽が2つあるそうですが、女湯には陸上トラック型のモノがひとつ。
真ん中に据えられた湯釜から豊かに湯が流れ落ちます。
壁面には砥部焼の陶板画。
イスも桶も木製で風情があります。
お江戸の銭湯に比べると、長く浸かっていられる温度。
味も香りもとくにないということは、単純泉なのでしょう。
ちなみに男湯の壁には「坊っちゃん泳ぐべからず」と書かれた木札がかかっていたんですって。
それほど長く浸かっていたわけでもないのに、汗が後から後から噴き出してきて、汗取り用の浴衣がありがたい。
大広間に戻ると、スタッフがお茶とおせんべいを用意してくれました。
いただきます
珍しい形の茶托だなぁと思っていましたが、正しくは「天目台(てんもくだい)」といい、100年前から使われている貴重なモノとのこと。
塗りが欠けてしまったりもして、管理はなかなか大変なようです。
「温泉は三階の新築で上等は浴衣をかして、流しを付けて八銭で済む。その上に女が天目へ茶を載せて出す。おれはいつでも上等へ入った」
坊っちゃんもこのようにして、風呂上がりのお茶を飲んでいたんでしょうね。
重要文化財でお風呂に入るなんて、めったにできない体験。
でも、1時間でお風呂も風情も味わうのは、かなり慌ただしゅうございました。
なお、道後温泉には「椿の湯」と、
2017年12月にオープンとなった別館「飛鳥乃温泉」もあり、3館それぞれの趣を楽しむことができます。
記念品がもらえるスタンプラリーもあるそうなので、時間に余裕があればぜひ。