秋の味覚と鐵分補給 in 2023 2章6節「手分けして行こう」

9月30日。ふたり旅だからこそできることです

弾丸で出雲大社を往復した後、ホテルに預けておいた荷物を受け取って、JR出雲市駅へ。

駅ビルで相棒は音楽仲間への、ワタクシは職場へのおみやげを買い求めます。

そして、超ローカル区間の乗り鐵に備えて食糧の調達も。
コチラの「すうべにあ出雲」では、かに寿司や焼さば寿しなどの駅弁を、電話で予約できるのです。

「予約した駅弁、来てますか?」
入荷予定の10時より少し前に着いていることを期待したのですが、良くも悪くも時間どおり。
冷ケースのなかに商品があるじゃんと思ったら、前日入荷分だといわれてしまいました。

10:01発、米子行きで宍道へ

そこで、あらかじめ打ち合わせておいた作戦を実行に移します。
駅弁の受け取りを相棒にまかせ、ワタクシは席取りのために、1本早い列車で乗換駅まで先行しようというわけです。

改札を抜けてホームへ上がると、10:01発の米子行きがすでに入線していました。
ステンレス製でシャープな印象の、キハ126系気動車です。

輸送力と高速化、効率化を両立したJR西日本の標準型車両をめざして設計されたとあって、車内もシンプル。
のどかな風景のなか、淡々と東へ走ります。

3駅15分で、乗換駅の宍道(しんじ)駅。
出札口の上に飾られたちぎり絵のモチーフにもなっているように、

周遊型寝台列車の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が立ち寄る駅でもあります。

TWILIGHT EXPRESS 瑞風:https://www.twilightexpress-mizukaze.jp/

駅を出て右へ進んだ先、「瑞風」とのツーショットが撮れる駅であることを示す横断幕の向こうに、2両編成の列車が止まっていました。

あ、エンジンかかった。

ちょっこし宍道湖まで

とはいえ、まわりに人はほとんどおらず、席取りといってもそれほどシビアにはならなさそうなので、駅のまわりを少し散策することにしました。

駅を出てまっすぐ行けば、正面に見えるのは宍道湖。

湖面面積79.25平方キロメートルは、日本で7番目の広さ。
信州人になじみ深い諏訪湖(13.3平方キロ)のおよそ6倍もあるんですから、でっかいと思うのは当たり前ですよね。

ちなみに、国道との交差点角にセブンイレブンがあるので、一応、食糧調達が可能。
帰り道、買い物をして駅へ向かう若者4人組が見えて、先を越されると焦ったけれど、どうやら彼らは「やくも」で岡山方面へ向かったようで。

ホームにて

これから我々が乗る木次線は、3番ホームからの発車。

空色に塗られた跨線橋も、どことなく趣があります。

木次線は、宍道(島根県松江市)と備後落合(広島県庄原市)の間、81.9kmを結ぶ路線。
木次、出雲横田方面への列車は1日に10本しかなく、終点の備後落合まで行くのは、11時台と13時台のわずか2本にすぎません。

木次線の利用促進を目的に、1998年4月から運転されてきたトロッコ列車「奥出雲おろち号」は、車両の老朽化のため、2023年11月をもって運行終了。
超高倍率のチケットを手に入れられたのは、いったいどんな人たちだったのでしょうか。

これから向かう先を眺めていると、列車の入線を知らせるアナウンスが入りました。

しかし、この朱色の1両編成(キハ120系200番台)は当駅止まり。

それから10分ほどして、反対方向から先ほど見た2両編成の列車(キハ120系0番台)が入ってきました。
前面の萌黄色は、新緑の息吹。
細帯として配された山吹色と深緑は、夕陽に映える紅葉と沿線の奥深い森。
奥出雲を流れる斐伊川の渓谷美を表現しているのだそうです。

のんびり飲み食いできそうだからと、2両目で席を確保。

その直後、岩見神楽ラッピングの出雲市行きと入れ違いに、相棒が乗ったタラコ色のキハ47系がやってきました。
やった、駅弁キター!

お互いにタスクを遂行できてひと安心と思いきや、途中駅で2両目を切り離すとのアナウンスが流れます。
マジか~、余裕で席が取れたと思ったのにぃ~。

施設情報

★宍道駅
島根県松江市宍道町宍道908
1909年(明治42)11月7日開業
西日本旅客鉄道(JR西日本)山陰本線所属駅

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