クリスマスは「はしご鐵にはしご酒」で 2章1節「居酒屋山口線」

12月23日。まだ暗いうちから行動開始です

我々が乗る、下りの一番列車は06:30発。
そんな早くではホテルの朝食が使えないため、相棒は前の日に買ったパンとおにぎりで朝ごはんを済ませていました。

静かな構内に、発車を待つ気動車のディーゼル音だけが聞こえます。

駅そばも、もちろん営業しているわけがありません。

唯一営業しているのは、土産物屋を兼ねたセブンイレブン

旅のお供は道中のセブンイレブンで調達済みですが、ちょっとのぞいてみましょう。

SLグッズに大内人形、そして日本酒。
獺祭(だっさい)は、山口の日本酒として知らない人はいないくらいに有名ですが…。

「おっ、カワウソマツリだ」
相棒が本気でそう思っていたのにはビックリ。
でも、そういわれなければ「獺」を「カワウソ」と読むことを知らないままでいたでしょう。

電車の中で1杯飲るのにちょうどいい300mlの瓶も。
プラカップを付けてくれるあたり、分かってらっしゃるじゃありませんか(笑)

純米大吟醸の酒粕を使った石けんは、飲めない人へのおみやげによさそう。

それでは、まいりましょう

発車10分前になったので、跨線橋を渡って2番線へ。

列車は1両編成。
今日は18きっぷでガッツリ乗りますよ~♪

いただきます

乗り込むやさっそく「居酒屋山口線」開店です。
カワウソマツリ(笑)は後の楽しみに取っておいて、道中のセブンイレブンで買った五橋のカップ酒(194円)から。
特色はないけれど、イヤなところがなく、スルッと飲めてしまうお酒。
「山口の地酒ではコレが一番」という人もいるようです。

車窓からの様子

発車から15分ほどで仁保駅。
このあたりから空が明るくなってきました。

長めのトンネルを抜けると、キレイな夜明けです。

ところが前の晩に降った雨のせいか、地面全体から立ちのぼるもやで視界は真っ白。

三谷駅で上り列車と行き違います。
山口のサッカーチームは、レノファっていうんですねぇ。

一方で、車窓から見える家々のほぼすべてが赤い瓦屋根であることに気づきました。
使われているのは、島根県西部の石見地方でとれる良質の陶土を高温で焼成した石州瓦とのこと。
三州瓦、淡路瓦と並ぶ日本三大瓦のひとつなんですって。

列車は徳佐駅を過ぎ、

山口県最後となる船平山駅へ。

そしてトンネルを抜け、島根県へ入ります。
進行方向左手の山の中、赤い瓦屋根の家が点々と。

山を下って視界が開けてきたら、津和野の町はもうすぐです。

ホームからの津和野風景

山口から1時間15分ほどで津和野に到着。
発車まで10分ほどあるので、ホームへ降りてみましょう。

行く先はなお真っ白…。

改札のある市街地側。

その反対の山側。

この先は一気に本数が減ります。
我々が乗っている列車の次は2時間後。
普通列車に至っては、3時間以上待たないとありません。

萩とセットで語られることの多い有名観光地ですが、ココまで来るのはかなり大変です。
果たして、我々がこの地を再訪することはあるのでしょうか。

そして後半戦へ

トンネルを抜け、津和野川と並走しながら、終点の益田に向けて列車はどんどんと進んでいきます。

この時はポカポカで実感がなかったけれど、ラッセル車の存在に、雪の降るところであることを認識します。

日原(にちはら)駅は島根県の最高峰・安蔵寺(あぞうじ)山登山の拠点。

「星のふる里」を名乗るのは、口径75cm反射式望遠鏡を設置し、日本初の公開型天文台として開設された日原天文台によるようです。

高津川に流れ込む支流をいくつか渡るうちに、だいぶ里に下りてきました。

山口駅を出てから2時間5分で益田駅に到着。

昨晩の新山口~山口と合わせ、山口線28駅93kmを完乗です。

改札脇では、島根県観光キャラクターの「しまねっこ」がお出迎え。
愛らしい顔で「きんちゃい」っていわれると、顔がにやけてしまいます。

路線情報

★山口線
新山口~益田の28駅、93.9kmを、キハ40系(普通車)、キハ187系(特急)で運行

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