5月18日。広島での朝活は…
ゆっくり朝食を済ませてホテルをチェックアウトし、元安川の河畔を原爆ドームに向けて歩きます。
1915年(大正4)に広島県物産陳列館として建てられ、美術展や博覧会等も催されてきた建物。
2016年(平成28)に公開された映画「この世界の片隅に」でも、主人公・すずが原爆投下前のこの建物をスケッチするシーンがあります。
原爆ドーム手前で、花盛りのバラが目を引きました。
「語り継ぐ平和の緑」と記されたプレートには、品種と寄付者、寄付年が記されています。
「ピース(平和)」という品種があるなんて、この上なくふさわしいメッセージに思えませんか?
また、一帯のバラの多くがチェコスロバキア政府から寄付されたモノであることに気づきます。
そうか、原爆ドームを設計したのがチェコの建築家だったからなのか…。
原爆ドームは、1996年(平成8)に核兵器の惨禍を伝える建築物として世界文化遺産に登録。
核兵器も戦争もない世界の実現を、改めて強く願ったのでした。
路面電車で宮島口へ
平和記念公園を抜けて大通りに出ると、原爆ドーム前電停は、すぐ目の前。
通りの先には、昨日空港バスで降り立ったそごうが見えます。
ココからは、路面電車に乗って宮島口へ。
広島から宮島口へ行くにはJRのほうが圧倒的に早いのですが、のんびりゴトゴトと揺られていくのは、時間にゆとりのある旅だから許されるゼータクです。
2本やり過ごして、宮島口行きがやってきました。
本線から宮島線に乗り入れる2号線は、この3900形ほか、基本的に連接車で運行されています。
原爆ドーム前を発車した路面電車は、まもなく相生橋を通過。
太田川が元安川と分岐する中洲にかかるT字型の橋は、原爆投下の目標点とされたそうです。
ガタンゴトン。
十日市町電停で南に折れ、土橋電停を過ぎて西へ折れると、しばらく道幅の狭い区間が続きます。
「次の小網町ではホームがありませんので、ご注意ください」
えっ!? 今なんていった??
そんな小網町電停を過ぎた先、天満川に架かる橋の上で対抗列車と行き違います。
次の天満町、観音町と、こんな風景のなかを通って、再び大通りへ。
太田川放水路を渡ると、
通りを離れ、広電西広島駅へと入っていきます。
広電西広島駅は、軌道線である市内線の終点。
ココからの宮島線は(一般的な鉄道と同じ)鉄道線となります。
宮島線に入って、スピードが上がるとともに乗客も増えました。
「居酒屋宮島線」をやるつもりでしたが、子どもや学生も多く、教育上よろしくないため断念(笑)
宮島線は、広島市西区から廿日市市にかけて住宅地をほぼJRと並走。
駅間が短いことも、市民の足として定着している要因なのではないかと思います。
修大協創中高前(しゅうだいきょうそうちゅうこうまえ)という、舌をかみそうな駅名に視線を上げると、駅ごとの風景をモチーフにしたポスターがはってあることに気づきました。
「宮島線と、二十一の風景と。」
食べ歩きや飲み歩きもできそうだし、こんなプロジェクトがあると事前に知っていたら、1日乗車券を買って本気で乗り倒したのに。
https://www.hiroden.co.jp/miyajimaline/poster-21/index.html
五日市駅でJRの岩国行きに追い越され、
しばらく行くと、貨物列車ともすれ違いました。
地御前駅から先は、海沿いを走ります。
カキの養殖棚の向こうに、宮島が見えてきました。
臨時駅の宮島ボートレース場駅を過ぎると、
加速する間もなく、終着の広電宮島口駅。
わずか270円で1時間弱のプチ観光を楽しませてくれた3900形をカメラに収めます。
現ブログどころか、ブログそのものを始めるよりも前に訪れて以来の宮島口。
世界遺産の玄関口となると、ターミナルもこんなに立派になるんですなぁ。
いただきます
「居酒屋宮島線」は、車内の混雑で断念しましたが、そのために買ったお品は広島県にいるうちに飲んでおきたい。
いうわけで、海辺に出ていただきます。
■カープチューハイ ピンクグレープフルーツ(167円)
カープ坊やをデザインした、球団公認の缶チューハイ。
レモンとピンクグレープフルーツの2種類があります。
お子ちゃまチックな軽い味は、まるでジュースですな(笑)
宮島を目前にしながら、フェリーターミナルに背を向けてJRの駅へ。
9時32分発の快速で西へ向かいます。
路線情報
★広島電鉄
電車情報:https://www.hiroden.co.jp/train/index.html