2024年秋 3つのイブクロで食べまくり③「竪穴式住居で信州の郷土食を」【小川の庄・縄文おやき村(上水内郡小川村)】

10月5日、縄文おやき@300~350円

ところで、県外から信州を訪れる人にとって、お目当ての味とはいったい何でしょうか?
そば? 馬刺し? ソースカツ丼?
それとも…。

アクセス

岐阜から遊びに来た義妹を乗せたクルマは、大町市街地から県道31号(長野大町線)へ。
長野市、大町市、白馬村に隣接する小川村は、星空の美しさとおやきで知られる村です。

というわけで、我々が目指すのは、久木(ひしゃぎ)集落の山のなかにある「おやき村」
30年近く前に訪れた時には、役場近くの分岐から上がっていった記憶がありますが、今はその道が使えないそうで、反対側から案内看板に従ってアプローチします。
信号機での片側交互通行もある、かなりの山道。
シートベルトをしているとはいえ、踏ん張っていないとコケてしまいそうです。

山道を上りきったところにある「おやき村」ですが、建物の前はクルマの転回用のため駐車は厳禁。
少し手前のスペースにクルマを停めて、歩いて上ります。

縄文時代の住居を模した竪穴式住居の脇を通り過ぎ、

「おやき村」全景。
左手の坂道は、おやき神社に通じています。

運営母体である「小川の庄」のキャッチコピー「丸いおやきで 心もまるく」の碑。

展望台から見下ろすと、昔話に出てくるような風景が広がっています。

店内の様子&メニュー

長野冬季オリンピック招致運動が全県で高まりを見せていた1980年代半ばに誕生した「おやき村」

入ると、右手が売店とそば処、左手がおやきに分かれています。

おやきには、皮が柔らかい「蒸し」と、小麦粉の香ばしさが出る「焼き」があり、コチラでいただけるのは、いろり焼きのおやきです。

オリンピック招致のころの懐かしい写真が飾られた廊下を進んでいくと、突き当たりが竪穴式住居。

コチラのいろりで、おやきを焼いています。
ラインナップは、定番のあずき、野沢菜と、季節限定のなす。
イブクロが3つあることですし、1個ずついただきましょう。

注文、お会計を済ませると、鉄製の台の上で仕上げ焼きをしてくれます。

かつては、いろりの灰に埋めて焼くモノだったおやき。
現在は、食品衛生上の問題から、大きな鉄板のほうろくで焼いています。

「コレは何だか知っているかい?」
スタッフに尋ねられて、相棒は即座に「自在かぎですよね」と。
かぎの長さで火との距離を近づけたり遠ざけたりすることで、火加減を調整するというわけです。

さぁ、台の上のおやきもオイシソウに焼きあがりましたよ。

いただきます

■縄文おやき(あずき、野沢菜300円、なす350円)
セルフサービスのお茶とみそ汁をいただいて、テーブルへ。
おぉ、あずきも野沢菜もなすも、ぎっしり詰まっていらっしゃる!

パリッと焼けた皮は香ばしいし、味噌で味付けしたなすはみずみずしい。
ボリュームもあって、1個も食べればお腹いっぱいです。

小川村の筏が原という地区に、縄文時代中期の大遺跡があったこと。
そこに住んでいた縄文人たちが、初期的な農耕で育てた雑穀の粉を練って焼いていた跡が見つかったこと。
それがおやきづくりに通じるとして、「縄文おやき」と名付けられたこと。

スタッフはおやきを焼きつつ、そんな背景を話してくれました。

県外からの観光客が多く訪れる「おやき村」
我々が安曇野から来たというと、住民登録を勧められました。
登録費、年会費はいっさいかからず、商品の購入が1割引。
長野市の善光寺近くや駅ビルの「おやき村」でも有効だというなら、登録する価値はありそうです。

ポストに投函してから1週間ほどで、本宅に住民票が届きました。
かくして、相棒もワタクシも「おやき村」の住民!

店舗情報

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