12月13日。花蓮から自強號で2時間
降り立ったのは福隆站。
福隆海水浴場や、旧草嶺隧道自転車道(複線電化前の旧線区間を利用したサイクリングロード)の最寄り駅ですが、オフシーズンとあって、ワタクシのほかに列車を降りた乗客の姿はありませんでした。
かくいうワタクシも、次の區間車までわずか30分足らずの滞在。
その目的はただひとつしかありません。
かつてはホームに列車が到着するたびに、待ち構える売り子から駅弁を買い求める光景が繰り広げられたこの駅。
原材料価格や契約金の高騰、停車列車の減少などにより、2016年11月末でホームでの販売は終了してしまいましたが、名物駅弁は引き続き駅前の店舗で売られているというわけです。
アクセス
駅前で営業しているのは、郷野便當と福新福隆便當の2店舗。
かつてホームで売っていた福隆月台便當をはじめ、興隆街沿いにもいくつかお弁当を売る店があります。
相棒が休日訪れた時には、店の前に順番待ちの列ができていたそうですが、平日だとお昼前でもこんなもの。
活気があるほうでと、郷野便當で買うことにしました。
店内の様子
入ってすぐにテーブルがあり、買った品をその場で食べることもできます。
それにしても、壁沿いに並んだかごの中のキャベツの立派なこと。
名物弁当には欠かせない素材です。
販売はこの先の作業場で。
右手のテーブルには、弁当用の紙容器が積まれています。
通路にはられた換算表で金額を確認しておきましょう。
にしても、60個のまとめ買いが想定されているとは(驚)
再び北行へ
ものの10数分で用件を済ませ、駅へ舞い戻ります。
悠遊卡をピッとかざしてホームへ。
ホームの電光掲示板はかなり年季が入っています。
きっと、駅弁売りの様子を見届けてきたんだろうなぁ…。
11時41分発の區間車がやって来ました。
自強號とは対照的に、車内はガラガラ。
ロングシートとはいえ、これなら安心してお弁当を広げられます。
いただきます
■郷野飯盒(60元)
「讚(いいね)」と親指を立てる太っちょの料理人が、赤と白でパキッと描かれているパッケージ。
台湾の弁当屋でコック帽はないやろ…というツッコミはしないことにしましょう。
三枚肉の煮物に煮卵、甘いソーセージ、豆干、練り物、ゆでキャベツ…。
かつてホームの売り子から買って食べたモノに比べると、いささかさみしい気もしなくはありませんが、昔ながらの色合いも風味もホッとさせてくれます。
こうやって箸で持ち上げることができるのも、ジャポニカ種をもととして生まれた蓬莱米を使っているからこそ。
日本のお米ほど甘みが強くないので、しっかりした味付けのおかずとよく合います。
煮卵に手を付ける時は、箸を滑らせて脱走させないように。
ある程度ごはんを食べた後なら、落としても箱の中なので安心です(笑)
店舗情報
★郷野便當
新北市貢寮區福隆街1號
02-2499-1417
午前9時~午後6時
https://www.facebook.com/Jingping503/?rf=205311226163451