12月31日。今回の旅のメーンイベント第1弾です
能代発09:35、リゾートしらかみ1号。
編成は「くまげら」「青池」「橅(ぶな)」の3種類で一番新しい「橅」です。
全車指定の快速列車なので、18きっぷ+指定券で乗車OK。
RESORT HYBRID TRAINということは、篠ノ井線~大糸線で運行されている「リゾートビューふるさと」の仲間でしょうか。
車内の様子
デッキはブナの芽吹きをイメージした淡いグリーン。
ドアの上に停車駅が記されています。
客室内に足を踏み入れると、赤やピンク、オレンジのモザイクでデザインされたシートが鮮やか。
でも、木がふんだんに使われているおかげか、けばけばしさは感じません。
居酒屋リゾートビューしらかみ、開店です
発車を前に、3号車のORAHOカウンターで旅のお供を手に入れます。
秋田県八幡町・山本合名会社の「白神伝説(純米吟醸)」、青森県弘前市・丸竹酒造店の「白神ロマンの宴(大吟醸)」、青森県鰺ヶ沢町・尾崎酒造の「斜陽館(吟醸酒)」、秋田県横手市・日の丸醸造の「まんさくの花(純米吟醸酒)」
飲みやすいのはどれかなぁ…。
■白神伝説 純米吟醸(250円)
準備が整うのを待っていたかのようなタイミングで、リゾートしらかみ1号は能代駅を発車。
かわいらしいサイズは、飲み比べするのにちょうどいい量です。
フルーティーだけれど甘ったるくなくて、アタリ♪
一方、相棒が能代駅の売店で買った能代カップは撃沈…orz
車窓からは山も、海も
しばらくして、右手前方に白神山地が見えてきました。
窓越しに見ても、その存在感はなかなかです。
さすが世界遺産だなぁ…。
およそ20分で最初の停車駅、あきた白神。
リゾートしらかみの乗車証明書を提示すると、ハタハタ館での入浴が割引(500円→400円)になるそうですが、次の列車を待ってまで立ち寄る人はいないのではないかと(笑)
ほどなく日本海がグッと近くなってきました。
同じ日本海とはいえ、長野県民にとって一番身近な能生あたりとは、ひと味違う風景です。
車内散策、そして
「ちょっと行ってくる」
相棒がカメラを手に車内散策へ出かけました。
2号車はコンパートメント。
ファミリーやグループで、フルフラット(一部座席)にしてゴロゴロとくつろぐのも楽しそうです。
先頭車両、運転席のすぐ後ろは展望室になっています。
と、絶景ポイントに差しかかり、列車は徐行運転に。
もともと運転士が自主的に行っていたサービスだったのが、ダイヤにも反映されているんですって。
そして、おみやげを手に戻ってきました。
■白神ロマンの宴 大吟醸(300円)
白神伝説に比べると、香りに甘みが感じられます。
女性ウケする味だとは思うけれど、個人的には白神伝説のほうが好き。
十二湖駅~深浦駅間では、マグカツドッグの販売員が乗り込んできます。
マグカツドッグとは、深浦町特産のマグロをミンチにして揚げたカツをはさんだ、ホットドッグ風の惣菜パン。
「深浦マグロ料理グランプリ2014」でグランプリを獲得した品だそうです。
1個500円なり。
我々は買いませんでしたが、こういう場では財布のひもが緩んで買いたくなる気持ちも分かります。
列車は順調に北上を続けます
のどかな眺めの中、突如現れたのは…。
ウェスパ椿山駅。
トートツな駅名に何だろうと思っていましたが、駅舎もなかなかの個性派です。
しかも、乗降客が思いのほか多い。
なるほど、リゾート宿泊施設の中に駅があるというわけね。
駅の反対側に風力発電用のプロペラが点在するのも、いささか異質な光景…。
ココから乗り込んできたひと組の夫婦が、通路をはさんだ隣に座りました。
顔立ちやスーツケースにはられたタグから推測するに、どうやら台湾人のようです。
函館INでこんなところに泊まるなんて、かなりツウな旅をしていますなぁ…。
彼らとは、ワタクシが席を外している間に相棒がちょっかいをかけて意気投合。
さびついた中国語脳をフル回転させ、必死でやりとりに付いていきます。
「今晩の宿泊先が近いっていうし、晩ごはん誘ってもいい?」
相棒のフランクさには、驚くやら呆れるやらです。
深浦駅では10分間の停車。
秋田行の「青池」が反対側ホームに入ってくると、ツーショットを収めようとする人たちでホーム先端はごった返します。
しばらく海ばかりの風景が続き、
千畳敷海岸では、駐車場にいた人たちからカメラを向けられました。
やはり、リゾートしらかみは人気者。
車窓越しに手を振ったら、むこうも振り返してくれました。
対岸に北海道。
松前町あたりでしょうか。
鰺ヶ沢に近づくと、右手に岩木山が見えてきます。
鰺ヶ沢~五所川原間では、先頭車両のイベントスペースで津軽三味線の生演奏が。
力強さと躍動感があって、ゴスペルに通じるモノを感じます。
そして、列車は津軽平野へ。
3時間弱にわたる盛りだくさんの旅も、そろそろ終わりです。
路線&列車情報
★五能線
東能代~川部の43駅、147.2kmを、キハ40・48形とHB-E300系の3形式で運行。
(なお、普通列車用のキハ40系は2020年導入の新型電気式気動車GV-E400系に置き換え予定)