5月2日。GWは甲州街道をウォーキング
道中のおいしいモノを励みに、歩きや自転車で少しずつつないできた中央線沿線の旅も、先月までで甲斐大和までやって来ました。
この先に待ち構えているのは笹子峠、そしてとりたてて町もない消化試合的な区間。
連休とはいえ、コロナ禍で思い切った遠出は難しいことだし、気候的にいい時期のうちに距離を稼いでおこうと考えたのです。
この日の区間は、笹子までのひと駅。
行程としては16kmほどですが、峠越えの最中はもちろん、人里に下りてからも店らしい店は期待できません。
すると相棒から「甲府駅で駅弁は?」と。
そうか、その発想がありましたか。
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「甲府駅」「駅弁」で検索してたどり着いたのは、コチラ。
大正7年創業、小淵沢駅のすぐ近くにある駅弁の老舗です。
株式会社丸政:https://www.marumasasyoukai.com/
(現サイトはリニューアル後のため、画像とは異なります)
道中を背負って歩くとなると、横にしても気にならないこのあたりがよさそう。
でも、販売駅の表記がいまいちよく分かりません。
電話で問い合わせた結果、分かったのは以下の3点。
・「そば屋の天むす」は、甲府駅でも取り扱っている
・「甲州かつサンド」は揚げたてのカツを挟んだ、小淵沢駅限定の商品(予約制)
・揚げたてではないが「厚切り甲州かつサンド」という商品があり、甲府駅で購入可
リニューアル後のサイトでは、品数が増え、商品写真も大きくなりましたが、そのあたりの記述がないんですよね…。
アクセス
松本からの普通列車が甲府に着いたのは、駅弁屋が開店するのと同じ午前9時。
乗り継ぎまで15分強あるので、時間的には余裕です。
丸政の直営店「MASAICHI甲府改札店」は、甲府駅改札内、1番線への階段の下り口にあります。
「かつサンドと天むすを予約しておいた者ですが」
予約のおかげでスムーズに受け取れました。
朝一番とあって、品ぞろえも充実。
八ヶ岳高原たまごサンドもオイシソウです。
ちなみに、2・3番線ホームにも店舗がありますが、4月末から休業中。
連休明けに営業再開とありましたが、コロナの感染拡大状況によってどうなることやら。
いざ、笹子峠へ
そして、高尾行きに乗り継いで40分ほどで甲斐大和へ。
1カ月前の満開のサクラが、すっかり新緑の風景です。
国道20号を甲府方向へ300mほど戻り、前回渡った歩道橋のたもとから、旧甲州街道へと入ります。
行く手を見上げると、中央自動車道。
景観としてはともかく、よくぞこんな巨大建造物をつくったものだと感心します。
その後、こんな景色を眺めながら歩き、
最後の登りへ。
えっ、ココがてっぺん??
標柱があるとはいえ、眺望も効かなければ、腰を下ろして休めるスペースもありません。
いただきます
■そば屋の天むす(750円)、厚切り甲州かつサンド(750円)
なので、少し先の空間まで下って、お弁当を広げます。
甲斐大和駅近くのコンビニで調達した麦のジュースは、保冷ケースで冷たさをキープです。
ホンモノの竹の皮ではありませんが、懐かしさを誘うビジュアル。
つゆにくぐらせたエビ天がちょこんと見えるよう、ギリギリ崩れない柔らかさで握られています。
お米自体もオイシイし、昆布の佃煮のポリポリとした食感もイイ。
プチプチしているのは、タラコですかねぇ。
富士桜ポークを使ったカツは、まさに厚切り。
肉質が均質で、驚くほどに柔らかです。
ソースがしみたカツには、マスタードがよく合います。
食べごたえも十分で、これぞ甲州街道チカラめし!
ちなみにこの下を通る笹子隧道は、1938年(昭和13年)の完成。
新笹子トンネルが開通する1958年(昭和33年)までの間、甲州街道の交通を支え、1997年(平成9年)に登録有形文化財に指定されました。
左右に装飾柱を配した西洋建築風のつくりも趣を感じさせます。
国指定文化財等データベース(文化庁):https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/101/00000408
お勉強ついでに、もうひとつ。
下りの道中には、山梨県の天然記念物である「矢立の杉」があります。
昔の武者が出陣にあたり、矢を打ち立てて武運を祈ったといわれた、杉の巨木。
杉良太郎の歌で有名だそうですが、山道でいきなり自動再生の歌声が聞こえてくるのにはビックリしちゃいました。
“甲州街道チカラめし! 【MASAICHI甲府改札店(甲府市)】” への4件の返信
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