5月22日。世間的には「銀婚式」というそうで…
相棒とワタクシが、学生時代を過ごした街の市役所に婚姻届を出したのは、1996年5月。
「ひとりでは食えなくても、ふたりなら食える」で始まったサバイブでしたが、時を経るにつれ、価値観や経験を共有できる、またとない同士だと感じるようになりました。
旅を楽しみ、おいしいモノを求めて四半世紀。
最近では「マズいよ、食べてみる?」と、容赦もありませんが(爆)
◇ ◇ ◇
「25周年、どうしようかねぇ」
コロナ禍になる前には、学生時代の友だちがパーティーを企画してくれるなんて話もありましたが、このご時世では望むべくもありません。
「ワイナリーのイタリアンは?」
3カ月前、ラベルにひかれて買ったシードルがきっかけで知ったレストラン。
値段もそれなりだし、クルマで行ったのでは飲めないしで、実現は難しいだろうと思っていましたが、こんな機会でもなければと思いきることにしました。
お江戸では飲食店でのアルコール提供が禁止されているさなか、長野県内でも新規感染者が増加傾向。
ギリギリまで様子を見たうえでの予約です。
アクセス
最寄り駅は、しなの鉄道・坂城駅。
線路に沿って上田方向へ進んでいくと、オレンジと緑色の懐かしい塗装の車両が展示されています。
信越本線の中長距離向け急行列車として活躍した169系電車。
1編成そのままで残されているのは、コレが唯一なんですって。
旧北国街道に出て、ブラブラと歩きます。
そこそこの規模の工場を過ぎてしばし。
そろそろワイナリーらしき建物が見えてもよさそうですが…。
「やっぱ、通り過ぎてるよ」
地図アプリを立ち上げて確認した相棒が、声をあげました。
旧北国街道に面しているように見えますが、線路沿いからアプローチするほうがよかったようです。
そんなこんなで「坂城葡萄酒醸造」に到着。
住宅地の中に立つ、シックな平屋建て。
ワイナリーと聞いて、この風景を想像できる人がどれほどいるでしょうか。
店内の様子
では、気をとりなおして。
レストランの名は「Vino della Gatta SAKAKI」
イタリア語で「ネコのワイン」という意味のようです。
バラの花に出迎えられて進んでいくと、
ネコも出迎えてくれました。
入ってすぐ脇には、ワインやシードルのラベルを手がけている小松美羽さんの作品が。
その奥には物販コーナーがあります。
ワインセラーとは違うようですが、種類はなかなか豊富です。
天井が高く、広々とした店内。
テーブルの間にもゆとりがあり、「密」の心配もありません。
別室では女子会が開かれていたのか、楽しそうな声も聞こえてきましたよ。
メニュー
ランチメニューは、3,300円(メーンによって追加額あり)と6,600円。
メーンはテーブルあたり1種類の選択です。
鴨肉や子羊にもひかれますが、今日は魚かな。
そして、ワインを選びましょう。
自社ワインは、ネーミングを見るだけでも楽しくなります。
発泡林檎酒や自社以外のワインのほか、
ビールやソフトドリンクも。
ワインのつもりでいたワタクシも、地元産のリンゴや巨峰のジュースは魅力的に映りました。
いただきます
■アミューズ①
なぜ、テーブルに丸太の輪切りが??
その疑問は、料理が出された時に明らかにされました。
ゴルゴンゾーラチーズのムースにオレンジのはちみつを添えて。
ゴルゴンゾーラのしょっぱさと、ハチミツの甘さ、ブラペのアクセントが斬新です。
■猫じゃらし2019(660円)、ペティにゃん2020(440円)
微発泡ワインの「ペティにゃん」は、すごく口当たりがよく、花のような香り。
一方の「猫じゃらし」は、食中酒向けで、食事の邪魔をしません。
■アミューズ②
水牛のモッツァレラとハムのエクレアは、崩れそうな柔らかさと、温かさが印象的です。
しょっぱいエクレアって初めて食べたけれど、酔い。
■サラダ前菜
北海道産のサクラマスを低温調理で。
ますの寿司をもっと柔らかくしたようでもあり、舌でつぶせるスモークサーモンのようでもあり。
野菜は、オリーブオイルとゆずのドレッシングでシンプルに。
■自家製パン
耳部分は薄くてパリパリ。
酵母が香ります。
■パスタ①
2種類のパスタのうちの1種に「ネコの耳」を意味するオレキエッテを持ってくるのも、ネコ好きには思わず反応してしまうところ。
色鮮やかな朝採れのルッコラと青森産の姫ホタテをあしらった、上品なひと皿です。
オレキエッテは、モチモチを超えたスゴイ弾力。
ドライトマトからもイイ味が出ています。
■猫目石キャッツアイ(715円)
その間に、相棒のワインは2杯目のシャルドネに。
品はいいけれど、原始的な印象のお酒です。
ブドウ風味の無濾過生原酒というのかな。
■パスタ②
パスタの2種目は、ストロッツアプレティ。
初めて耳にする名前に、何度も聞き返してしまいました。
信州福味鶏とパプリカのトマトソースが、ねじれた部分にイイ感じに絡みます。
■メーン
メーンは、330円プラスで淡路産スズキのローストを。
盛り付けが美しいばかりでなく、バルサミコ酢、トマトソース、ホワイトアスパラのソース+ブラックオリーブパウダーと、淡白な白身をさまざまに味わえるしかけになっています。
ひと口ごとに福味鶏のエキスがあふれるホワイトアスパラもごちそう。
■ドルチェ&カフェ
ココナツミルクのパンナコッタとパイナップルのシャーベットの上に、そぼろ状のヘーゼルナッツクッキーを。
南国の組み合わせの妙に、ため息が出ます。
「今年も契約更新するの?」
「しない理由もないし、更新でいいんじゃない」
てなわけで、引き続きよろしゅうに。
“はたこトラベル業務提携25周年記念企画 イタリアンランチ編 【Vino della Gatta SAKAKI(埴科郡坂城町)】” への1件の返信
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