秋の味覚と鐵分補給 in 2023 1章3節「10代の肝臓を取り戻せ!?」

9月29日。しじみ酒蒸し@858円ほか

もともとの予定からして、出雲駅前に着いて動き出せるのが7時半近く。
店を探しあぐねた挙句、食いっぱぐれることは避けたいと、酔さそうな店を予約しておきました。
飛行機の到着遅れはいくらか巻き返しましたが、予約の時間を少し過ぎそうなので、電話を入れてから向かうとしましょう。

アクセス

ホテルを出て、餃子屋と理髪店の間から斜めに入る路地を進み、右から来た道と合流。

ポツポツと灯る飲み屋の看板に、古きよき風情を感じます。
「しめ縄が張ってあるけど、何だろう?」
「八百万の神々が出雲の国に集う『神在月(かみありづき)』を控えているからじゃない?」
といっても旧暦だから、まだひと月以上先なんですけどね。

路地の突き当たりは「サンロード中町」

およそ200mの間に40数店舗が並ぶ、アーケード街です。

店内の様子&メニュー

「サンロード中町」の中ほど、壁面にはった青いタイルが印象的な「ツバメヤ」
ガラス越しにも人気のほどが見てとれます。
週末だし、予約しておいて正解。

ラストオーダーまでそれほど時間もないので、気になるモノを一気に頼んでしまいましょう。
宍道湖で獲れる大粒のシジミを使った酒蒸しはマスト。
山陰はお魚もオイシイっていうし、お刺し身も食べておきたい。

裏に返すと、日替わりメニュー。

生ビールはキリンラガー、ハイボールは角。

島根県内各地の純米酒も充実しています。

というわけで、タブレットからオーダーを。

もちろん、出雲のお酒もいっちゃいます。

いただきます

■出雲富士 秋雲 純米 ひやおろし(ぐい呑み 583円)
島根産山田錦100%使用。
「秋雲」と書いて「あきも」と読ませます。
秋の夕焼けに照らされた雲のように、しっとりとした哀愁深さをイメージしたお酒です。

富士酒造合資会社(出雲市):https://izumofuji.com/

■十字旭日 中町エニシカル 生もと 純米吟醸(ぐい呑み 583円)
サンロードなかまちの有志が、商店街の酒蔵で仕込みに関わり、商店街の酒屋、飲食店で扱い、味わえる限定のお酒。
「エニシカル」は、縁(えにし)+エシカル(人と社会、自然環境、地域のことを考慮する生き方)を意味する造語です。
おぉ、コレもまた気前よくなみなみと注いでくださる。

旭日酒造:http://jujiasahi.co.jp/
中町エニシカル:http://sunroad-nakamachi.com/aboutnakamachi/enishical/

うっすら濁った奥のおちょこが中町エニシカル
辛口だけれど、旨味はしっかり。
どぶろくを1回漉した感じで、クセがなく飲みやすいお酒です。

一方の秋雲は、少し黄色っぽい色。
一瞬の甘みの後に渋味がやってきます。
すっきりしていながら味わい深く、これまた口に合う。
「秋の空が連想できるねぇ」
名前がもたらす先入観も、少なからずあるのでしょうが。

■お刺身5種盛り合わせ(2人前 1,408円)
左上から時計回りに、かんぱち、ばとう、真鯛、かわはぎ、キントキダイ。
島根ではマトウダイのことを「ばとう」と呼ぶのだそうです。
白身づくしのラインナップは、何気に上級者向けだったりして。

醤油も、特製だし醤油、甘口さしみ醤油の2種類が用意してありました。

■十六島岩のり天ぷら(748円)、あご野焼き(528円)
あご野焼きは、島根特産の飛魚(あご)を使った練り物。
弾力も味の濃さも、ギュッと凝縮されています。
十六島(うっぷるい)の岩のりは、日本海が荒れ狂う厳寒期だけに取れる高級岩のり。
天ぷらにすると、磯の香りとサクサクの食感がサイコーです。

■レバカツ(528円)
表の看板にもあった、おすすめメニューのひとつ。
新鮮なしまね和牛のレバーをカツにして、ソースにくぐらせてあります。
軽い口当たりで香りも酔い。

■しじみ酒蒸し(858円)
アサリの酒蒸しはフツーに見聞きするけれど、シジミの酒蒸しというのはレア。
「10代の肝臓を取り戻す」というアピールもツボにはまります。

「くぅ~っ、しみわたりますなぁ…」
エキスだけでなく、身のひとつひとつまで味わえる立派なシジミです。

■セロリナムル(330円)、親子だし巻き 半分(385円)、四川風やっこ(418円)
気になるモノを気になるがままに追加オーダー。
つるんとしたざる豆腐には、ピリ辛のソースも合うんですね。

おだしたっぷりでジューシーな、親子だし巻き。
甘辛く炊いた鶏そぼろが入って、そぼろ丼を食べているみたい。

■やまたのおろち(ぐい呑み 495円)
出雲神話「ヤマタノオロチ」は、スサノオノミコトが八つの頭を持つ大蛇に酒を飲ませて退治するという物語。
出雲に来たからには、この名前は気になります。

少し茶色がかかった出汁のような色からは想像できない、水のようなすっきりさ。
後から来る辛さと渋さもスッと消えていきます。
「旨味が…ない?」
「超辛口にこだわっている、ということなんだろうね」
我々の好みとは違うタイプですが、白身魚の刺し身とは好相性。
中国の白酒に通じるところもあるので、中華料理と合わせても酔いんじゃないかと思います。

李白酒造有限会社(松江市):https://rihaku.co.jp/

■海老パクチー炒飯(968円)
隣のテーブルから漂うオイシソウな香りに誘われて、我々もオーダー。
塩加減も絶妙で、箸が止まりません。

にぎやかだった店もお客がだいぶはけて、あと20分ほどで閉店の時間。
結構イイ値段になってしまったとはいえ、出雲の美味を落ち着いて味わえたことに満足します。
10代の肝臓を取り戻せたかは、謎ですが(笑)

店舗情報

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