伏兵は度重なる…
リテーナーに慣れるにつれ、ブラケットが付いていたころに悩まされた味覚の問題も次第に気にならなくなり、かぶりつけるシアワセを謳歌していたなか、事件は起きました。
「エイドが充実していて楽しいよ」というゴスペル仲間の誘いでチャレンジした、初めてのハーフマラソン。
9km地点のフルーツエイドでネクタリンにかぶりつき、走り出そうとした時に口元に違和感を覚えたのです。
ひえ~っ、仮歯が見当たらない!
吐き出したのか、飲み込んだかはともかく、失くしてしまった動揺はハンパない。
完走の喜びもつかの間、ドクターにどう説明したらいいものかと、連休が明けるまで心穏やかではいられませんでした。
しかも予約が取れたのは、さらに1日後。
その日の朝になってようやく、記録写真を撮っておかなくてはと気付きました(苦笑)
幸い、ドクターから怒られることも呆れられることもなく、その場で仮歯をつくってもらい、1カ月後に予定されていた、正式な歯のための型取りも前倒しされることになりました。
ところが、型取り材を流し込むための糸巻き(歯肉圧排)も痛いし、入れてもらった仮歯が歯茎にくい込んで痛い。
しかも、夜、口をゆすいだら取れてしまうって、どういうこと~。
翌日に付け直してもらい、痛みもそれほどではなくなったとはいえ、その後もことあるごとに取れてしまい、1カ月の間にクリニックに足を運ぶこと4回。
そして…。
およそ2カ月半の仮歯生活を経て
当初、型取りをする予定だった8月16日。
仮歯だった左上2番に接着ブリッジ、矮小歯の右上2番にラミネートべニアが入り、歯並びが完成形になりました。
フィッティングや色合わせで、何度かやり直しをするのが当たり前だと聞いていましたが、まさかの一発OK。
「感想は?」
年齢相応の落ち着きがある口元になったのもさることながら、わずか8カ月でここまで来るのを可能にした技術力と、人間が生理的に備えている仕組みに、「感激しました」としかいえませんでした。
そんな接着ブリッジは、中央から右へ2本目(鏡に映っているので左右逆になっています)
3本目へ延ばしたウイングで固定されています。
仮歯がひんぱんに取れていただけに不安がないわけではありませんが、よほど固いモノにかぶりつきでもしなければ大丈夫とのこと。
でも、想定していたよりもスペースができ、インプラントにもできるそうなので、数年後の様子によっては検討することになるかもしれません。