12月23日。今回の旅のメーンイベントです
まだ暑いころ、駅で見つけた山陰のパンフレットで知った観光列車「あめつち」
2018年7月から9月に行われた山陰ディスティネーションキャンペーンの初日に運行を開始した、まだ新しい列車です。
「あめつち」の名は、山陰を舞台にした『古事記』の冒頭、「天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき」から。
どんなロマンが詰まっているかワクワクします。
乗車日1カ月前の11月23日
指定券発売開始の10:00に先がけて、最寄りのみどりの窓口へ並びました。
10分ほど前から発売開始待ちの列が分けられ、一番前を確保。
2番手の親子は、大垣夜行狙いのようです。
59席しかない「あめつち」と、どっちが取りにくいんだろう?
残り2分を切ったあたりで通常の対応をストップし、電話をかけた先は「117」
時報のカウントとともに、緊張感が高まります。
「午前10時ちょうどをお知らせします」
「ポーン」と同時に、端末のキーボードが押されました。
さて、運命やいかに?
無事、松江~鳥取間のグリーン車指定券をゲット。
18きっぷが使えるか尋ねると「普通列車だから使えますよ」と、あっさり回答が得られました。
いざ乗車
さて、急ぎ足で松江駅まで歩いてきた我々。
駅ビルでちょこっと買い足して、ホームへと上がりました。
足元の乗車口案内も堂々としています。
2号車に描かれているのはウサギとサメ。
『因幡の白兎』のストーリーは残酷だけれど、イラストはかわいい。
アナウンスとともに、ホームで待つ人たちの視線が線路の先に注がれます。
深い青の塗装とシルバーのヘッドマークが放つ落ち着き。
これから3時間ほどを過ごす「居酒屋あめつち」です。
乗り込む人たちの顔からも、ワクワクした様子が見て取れます。
車内の様子
デッキと車内とのパーテーションにあしらわれた安来織(島根県安来市)
1号車には島根、2号車には鳥取の伝統や特産を生かした装飾が各所に施されています。
我々の席は、山側のふたり用の向かい合わせテーブル。
テーブルに市松状に埋め込まれているのは石州瓦(島根県浜田市)です。
窓側壁面にはられた木の装飾に使われているのは、島根県の県木でもある隠岐の黒松(島根県隠岐の島町)
図柄も出雲の神話にちなんでいます。
ヘッドレストのカバーは「あめつち」のロゴ入り。
因州和紙(鳥取県鳥取市)を通した間接照明風の照明が柔らかです。
車掌も神話風のコスチュームだったらおもしろいのに(笑)
発車早々、エプロン姿のアテンダントが各席へあいさつに回ってきます。
この待遇、まるで飛行機のビジネスクラスみたい。
いただきます
そして「居酒屋あめつち」というからには、お弁当♪
4日前までに予約が必要なので、日本旅行のホームページから予約しておきました。
松江市の一文字屋による郷土色豊かな料理と、先ほど訪れた米田酒造の「豊の秋 純米吟醸 花かんざし」がセットになった山陰の酒と肴(2,000円)
はしやおしぼりの袋、カップも「あめつち」のロゴ入りです。
4つに区切られた箱の中に、海の幸、山の幸が色とりどり。
味付けはどれも上品で、お酒のアテとしていうことありません。
お品書きも付いています。
松江駅の駅ビルで買ったおろち2018 玉櫻Ver(670円)も開けて、
だらだらと飲みを楽しみます。
島根県中部の邑南町(おおなんちょう)の酒蔵・玉櫻酒造の米麹と、清酒酵母を使用した数量限定の地ビール。
お値段は立派でしたが、アルコール度数9%とあって飲みごたえは十分です。
一方で「花かんざし」は、あっさりしすぎて存在感が薄れてしまった感が…。
路線情報
★観光列車 あめつち
鳥取~出雲市間を1日1往復運行
全席指定(グリーン席)
定員59名
https://www.jr-odekake.net/navi/kankou/area_tottori/ametuchi/
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1127426.html