12月12日。やってきました、太魯閣!
台湾へ通い始めて間もないころから、いつか行こうと思い続けていた太魯閣。
台北からの日帰りツアーもあるし、花蓮から路線バスも出ていますが、スケールを肌で感じながら自分のペースで見たいと思い、レンタバイクでの訪問を叶えたのです。
太魯閣渓谷とは
1986年に国立公園として制定され、正式名称は「太魯閣國家公園」
行政区画上は花蓮県、台中県、南投県に属し、南北38km、東西41km、総面積は9万2000ヘクタールにおよびます。
公園内の太魯閣渓谷は、立霧渓(「渓」=川の意味)が大理石の岩盤を侵食して形成された大渓谷。
奇岩怪石と水の美しさから、台湾のなかでもとくに人気のある観光地となっています。
砂卡礑歩道
出発点となる中華門の手前で右へ折れて橋を渡り、道なりに走ると最初のスポットが「砂卡礑歩道」
大理石で造られた橋の上は大型バスから降りてきた観光客だらけで、コレはコレでスゴイ光景だったりします。
橋の欄干に鎮座する獅子は100匹。
それぞれに表情が違うんです。
橋から見下ろした砂卡礑渓。
エメラルドグリーンに染まる流れが、目を引き付けます。
「砂卡礑歩道」と書かれたゲートから階段を降りて、遊歩道へ行ってみましょう。
車道を挟んで向かい合うふたつの階段は、上流側が遊歩道への下り、下流側が遊歩道から戻ってくる上りになっています。
階段を下りると、地元のガイドさんが英語で案内をしていました。
遊歩道は折り返し路。
時間や体力を考えると、1.5km先の五間屋までがせいぜいでしょう。
断崖から削り出されたかのようにつくられた歩道。
頭をぶつけないように注意を促す看板もあります。
こんな風景、日本でもどこかで見たような…。
木立の間から望む、エメラルドグリーンの流れ。
岩も白っぽくて、明るく見えます。
見上げた先の山肌も迫力モノ。
こんな景色に励まされて歩いてはみたものの、普段歩いている街なかの道と山道とはまったく勝手が違い、100mも歩かないうちに足に違和感を覚え、次の100mでは後悔に変わっていました。
おかしいなぁ、日常的に歩いていなさそう人が苦もなく歩いているというのに…。
それでも何とか足を進めてみたものの、がんばればがんばるほどツラくなるだけだと気づき、700m地点で折り返したのでした。
燕子口
「砂卡礑歩道」から再び上り始めると、トンネルの中の空気はひんやり。
標高も上がるし、これからは気温は下がるばかりでしょう。
しかも出発前に満タンにした燃料が、すでに半分以下。
そんなに燃費が悪いのかと不信感さえ覚えましたが、日が暮れる前に花蓮に戻るためにも、次のスポットで引き返すのが賢明といえそうです。
「燕子口歩道」の看板を目印に、トンネルの手前で右へ。
フェンスに近づいてのぞきこめば、急峻な渓谷に吊り橋が架かっています。
大きく揺れる吊り橋に度胸試しをしたい思いに駆られますが、ココを起着点とする錐麓古道を歩くには事前申請が必要。
中横公路開通以前の唯一の要路が整備されて一般に開放されるようになったのは、2008年からなのだそうです。
錐麓古道を歩いて上がってきた入山者を待ち受けるゲート。
向かいの小屋で待機しているスタッフが都度、南京錠を開けるという運用がされていました。
イマドキらしからぬアナログぶりも、入山者が無事戻ってきたかのチェックにひと役買っているのでしょう。
この先を歩くにはヘルメットが必要で、手前で貸し出しがされています。
でも、バイク用のヘルメットで兼用しちゃえばオッケーですよね?
この地点で迫力にため息が出るばかり。
せりだす崖にも、岩肌の形状にも圧倒されます。
トンネルの入り口にあった「燕子口」の石標。
雄大な自然の前に、取って付けたような人工物が小さく見えました。
それにしてもまぁ、よくぞこんなところを掘ったものです。
岩の間から望む対岸に穿たれた、いくつもの穴。
渓谷を飛ぶツバメが、この穴に巣をつくるといい伝えられてきたことから「燕子口」の名が付いたといわれます。
でも、雨をしのぐには浅く、ココに巣をつくることはないのだとか。
ロケーションのすごさを物語る1枚。
対岸の崖がこんな近くまで迫っています。
自然は大きく、人間は小さい。
そしてまた、この景観に至るまでの壮大な時間に対し、人生はごくわずかでしかないと感じさせられます。
そんな哲学的なことにも思いを寄せつつ、原付を止めておいたところまで上り返してきました。
今回は燃料と時間切れでココまでになってしまいましたが、次に訪れる機会があれば、天祥まで行ってみたいものです。
スポット情報
★太魯閣國家公園
花蓮縣秀林郷中部橫貫公路
03-862-1100(遊客中心)
https://www.taroko.gov.tw/
“2019年駆け込みタイワン 2章6節「台湾随一の絶景ポイントへ」” への1件の返信
コメントは受け付けていません。